26歳で中古マンションを購入しリノベーションした話<1>
26歳で都内に中古マンションを購入し、リノベーションをして約1年ほど住んでみてすごく満足度が高かったので今後検討している人の参考になればと思い、まとめます。
きっかけ
ありきたりですが、結婚をして、当時住んでいた賃貸マンションの更新日が近くなり「引越ししようか」となったのが一番最初のきっかけです。
ただ、生来の凝り性を発揮してしまい、立地や内装で難航を極め「ならいっそ買うというのはどうだろう」となりました。
賃貸vs購入、戸建てvsマンション、新築vs中古 論争
既にどこでも語り尽くされてきた話題ではありますが、いざ自分が「買う」という選択肢を考慮にいれたときにようやく、自分ごととして調べ始めました。
散々、多くの本やWebサイトを調べましたが、僕の結論は「どっちもどっち」です。
その人の状況によってメリットデメリットが千差万別すぎて、なんとも言えません。
ただ、僕は「購入」「中古」「マンション」という組み合わせを選んだので、その選択した理由を中心に書いていきたいと思います。
賃貸vs購入
まずはなぜ購入に至ったか、の話です。購入は「リスクを取って安く済ます」という話だと思っています。
それまで中央線沿線に住んでいて、僕たち夫婦二人とも気に入っていたのでそこで部屋探しをしたのですが、広さやアクセスの良さを考えるとやはり賃料が高い。
それに対して、住宅ローンを組んで家を購入することを考えると同じ条件でもざっくり50~60%程度の月々の支払いになることがわかり、グッと現実味を帯びてきました。
もちろん、購入すれば基本的に金融機関で長期ローンを組むことになり、諸々手数料などを考えてもライフスタイルの変化などに応じて住まいを柔軟に変えていくことはどうしてもしにくくなります。
逆に言うと、賃貸は「いつでも引越せる」ということにお金を払っているとも考えられるわけです。
ただ、僕たち夫婦の場合は2人ともIT業界で働いており、基本的に転勤・転職しても職場は都内であることが多いことや、
もしどうしても都内を離れなくてはならない理由ができても、売却できる資産性のある家(立地、価格、広さなど含め)を買うことで最悪の事態でも乗り切れると考えました。
戸建てvsマンション
上記の通り、「購入」に前向きになり、「ライフスタイルの変化で売却できる資産性があること」を条件に考えたときに、必然的に「マンション」を選ぶことになりました。
1.価格
目一杯背伸びをして住宅ローンを組んでも、いざ売却をしようとしたときに高値がつかず、負債だけ残されてしまっては売ろうに売れない状況になってしまいます。
そのため、自分たちの経済状況も考えてリーズナブルな物件を選ぶ必要がありました。
※後述する「中古」を選ぶ理由でもあります。
2.広さ
資産性を考えた時、80㎡を超えるファミリータイプのマンションや、4部屋も5部屋もある3階建て戸建ての需要よりも、2人~3人暮らしを想定した40㎡~60㎡ほどの物件が流動性があり、需要があると考えました。
3.立地
僕たちが毎日の通勤に片道1時間とかかける気になれなかったというのと、
都心まで電車で45分かかる郊外の駅から徒歩15分の戸建て3LDK、ではなかなか売却しにくいということがあり、立地を重視しました。
都内で働くDINKSにマッチするよう、都内へのアクセスが良く、駅近の立地、と考えて予算を考慮すると必然的にマンションの選択になりました。
新築vs中古
「買うのもありかもね」となってから、夫婦2人で近くの大手不動産デベのモデルルームに行ってみましたが、割とあっさり「中古」という結論に達しました。
新築は価格の下落ペースが早い
一番最初に行ったのが大手だったということもありますが、まずはその価格の高さに圧倒されました。
また、一方で「新築プレミアム」と呼ばれるその価格も、購入されて一度人が住んだとたんに20-30%は下落するといわれており、「新築であること」にそこまでお金を出すことに魅力を感じず、価値の下落がゆるやかになり、下げ止まる築20年以上たった物件を購入する方針になりました。
どれも似たような物件で魅力を感じない
上述のモデルルームに訪れた際に、営業の方から「このドアの色は3種類から選べるんですよ」「床は2つのタイプから選べます」と言われて、全然ピンときませんでした。
これだけ高い買い物で、リスクをとる割に選択肢がせますぎて「自分らしさ」がまったく無いと感じてしまいました。
以上のようなことから、「中古」で「リノベーション」を選択するに至りました。
上述のような内容は以下によくまとまっています。
なぜ!?中古マンションをオススメする理由 (その1)|スマサガ不動産
リノベーション
もともと凝り性であり、材質がなんだ、製法がどうだ、とかとこだわるタイプだったので、リノベーションという選択は正しかったと感じます。
その中でも、振り返ってみると以下の2点が大きなポイントでした。
専有スペースにお金をかけられる
中古物件をリーズナブルに購入し、リノベーションをすることで専有スペース、簡単に言うと部屋の中にお金をかけられます。
逆に、共有スペース、廊下やエントランスなどにお金がかかっている例としてわかりやすいのが豊洲などの湾岸地区に代表されるタワーマンションですね。
(金銭的な問題と、奥さんが高所恐怖症気味なので僕たちは最初から構想外にしていましたが)
毎日通る廊下やエレベーターが豪華だったり、カギがカード式だったり、人を招いたときにゲストルームが使えたり、コンシェルジュが荷物を受け取っておいてくれたり、、、
設備が充実していると便利なことは確かですが、それ相応のコストが家賃に反映されています。僕たちはそこではなく、部屋の中にコストをかけたかったのでリノベーションという選択はマッチしていたと思います。
お金をかける優先度をつけられる
そして、お金をかける優先度を共有部ではなく専有部に、という話ですが、
部屋の中でもお金をかけるところと、コストをおさえるところをわけて設計できるところも大きなポイントです。
例えば僕たちの場合は家の中で過ごす時間の多いリビングに広さとお金を多く割き、広い空間に贅沢な材質のものを使いました。
一方、寝るだけの部屋は極力コストと広さをおさえ、機能性を重視したり、お風呂は追い焚き機能や乾きやすい床材など必要最低限の機能だけを持たせて、あとは真っ白の一番コストのかからないユニットバスを選択するなど、メリハリをつけて設計することができました。
上記のように、「何を優先するか」「家でどう過ごすか」を考えることがリノベーションする上で一番重要で、一番大変な作業だったと思います。
参考にしたもの
本やWEBサイトを中心に情報収集をして、最初は広くいろいろみたものの、最終的にはやはりリノベーション会社の施工事例などが特に参考になりました。
いくつか貼っておくのでご参考いただければと思います。
■マンション購入全般
・マンションブロガーとして湾岸タワマン中心に情報発信しているのらえもんさんの著書。初心者でも「マンションを資産として考える」ことがわかりやすくまとまっています。
専門家は絶対に教えてくれない! 本当に役立つマンション購入術 (廣済堂新書)
- 作者: のらえもん
- 出版社/メーカー: 廣済堂出版
- 発売日: 2015/10/06
- メディア: 新書
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■リノベーション関連
・上述のWEBサイト「スマサガ不動産」の著書
暴露本のようなタイトルとあやしい表紙(笑)ですが、中身はいたって普通に中古マンション+リノベーションが価値あることだとまとまった本です。
不動産業界の人だけが知っている新築マンションは買わないほうがいいワケ (扶桑社新書)
- 作者: 城戸輝哉
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2016/01/31
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・リノベーション会社「EcoDeco」スタッフさんのリノベーション事例
各リノベ会社が事例をWEBサイトに公開していますが、「なぜリノベなのか?」「リノベでどうなったか」が各家庭ごとに丁寧にまとめられていて、すごく好きなWEBサイト。
中でも、なかなか無い、リノベーションを知り尽くしたスタッフさん自身のリノベーション事例が読み応えがあります。
・Bookbridgeさんのブログ
物件選び、資金計画、施工、と時系列に並んでいて自分たちの計画が進んでいる中でも一番身近に読ませていただいたブログ。中古マンションを選ぶ理由などは受け売りがほとんどになってしまっているような、、、
まとめ
書いていてつくづく思いましたが、家ほど価値観が現れるものもないのではないでしょうか。
僕たちは将来ライフスタイルが変わるリスクをある程度許容しながら、自分たちが気持ちよく、愛着を持って過ごせる家を目指して「中古マンション+リノベーション」という選択をしました。
ただ、「とにかく損したくない。お得に住みたい」という人もいれば、「終の棲家として田舎に大きな戸建てを建てるのが夢」という人もいると思います。
それはもう、本当に価値観なので良い悪いではないと思います。
もし、僕たちと価値観が近い人が、このエントリを読んで「そういう選択もあるのか」と興味を持ってもらうきっかけになってくれたら嬉しいです。
もう少しリノベーション内容に突っ込んだ内容で続きを書く予定です。