26歳で中古マンションを購入しリノベーションした話<2>

前回は「なぜ中古マンションを買ってリノベーションしようと思ったのか」を書きました。

今回は、「じゃあリノベーションするって?」というのを、僕が経験したことを中心に具体的に書いてみたいと思います。

おおまかな流れ

ざっくり下記のような流れになります。

もちろん、どのような契約にするかによって若干違うかと思います。さくっと決まる部分もあれば、すごく時間がかかる部分もあり、平行して進める部分もあります。個人的にやはり1番大変でもあり、醍醐味でもあるのが設計部分でしょうか。

  1. 情報収集・業者選定
  2. 資金計画
  3. 物件探し
  4. 決済
  5. 設計・打ち合わせ
  6. 予算調整
  7. 施工
  8. DIY
  9. 入居

それぞれ若干重なり合いながら進行していきます。以下のようなイメージでしょうか。

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情報収集・業者選定

おそらく多くの人が「家を買うかあ」と思いたったらインターネットで検索してみたり、近くのモデルルームなどに行ってみたりし始めるのではないでしょうか。

不動産会社?リノベーション会社?

例に漏れず、僕たちも同じように調べはじめて、中古マンション購入+リノベーションの場合でも以下のようなパターンがあることがわかりました。

  1. 不動産会社で物件購入+建築事務所・設計事務所にリノベーションを依頼
  2. 物件仲介からリノベーションまで請け負ってくれる会社に依頼

中古マンションの場合、基本的に市場に出たタイミングで共通のデータベースに掲載されてどこの事業者でも仲介することが可能になるため、物件を抱え込むようなことはできません。

そのため、1の不動産会社に物件探しを依頼する場合のメリットとしては

「希望する街に明るく、物件情報だけじゃなく周辺情報も交えて案内してくれる」

「営業担当の人数が多いので、物件が売りに出たタイミングですぐ案内してくれる」

というような点があげられます。良い物件というのはスピード勝負の面もあったりするため人海戦術であたってくれるパートナーがいるというのは心強いと思います。

もちろん、2のリノベーション会社であっても大手は営業力が強くフットワークの軽さを売りにしている会社もあります。

 

逆に、2のリノベーションまでワンストップで提供している会社に物件探しを依頼する場合のメリットとしては、やはり購入後のリノベーションを前提として物件を探してくれる点であったり、一気通貫であることです。

間取りをどこまで変更できる物件なのか、配管などの設備状況はどのような状況なのか、などリノベーションする前提だからこそ気になる部分もあります。

内見に行って壁を軽く叩きながら「ここ(壁)はイケますね!」とか、天井を覗いて「(高さを)結構あげられますね!」とか言いながら内見することになります(笑)

私たちは住宅ローンも物件費用+リノベーション費用で組むことを考えていたため、資金計画でも相談しやすいことも大きかったです。

どの会社(誰)に依頼するか?

はっきり言って、僕たちはフィーリングでした。この会社、この人たちにお願いしたい、と考えて決めました。

ただもちろん決めるにあたって複数の会社を見てみることは大事だと思います。いろいろな会社でセミナーやイベント、相談会などを行っているのでモデルルームに行く感覚で話だけ聞きに行ってみるのが良いと思います。

ただ手当たり次第に、だとどこから手をつけて良いのかわからないかと思うので、以下のような雑誌・WEBサイトを見てみて気に入った事例の会社を調べる、というのが効率良いかと思います。

■会社をピックアップする上で参考にした本やWEBサイト

・雑誌(リノベ雑誌や、ファッション誌のムック)

・リノベ情報ポータル

僕たちもいくつかの2~3社ほどコンタクトをとりました。

・施工件数(実績)の多さ、保障制度などを売りにする会社

・営業のフットワークの軽さを売りにする会社

・大手ならではの規模のメリットでコストが安くなることを売りにする会社

などいろいろ特色がありましたが、最終的には話を聞きにいった中で一番小規模な会社に依頼することにしました。

「なぜ家を買うのか?」「その人にとって家とは何か?」を真摯に、そして親身になって考えてくれていると感じたからです。

そして、決めてとなったのが出来事がありました。

その会社の施工した家のオープンハウスが近くで開催されるとのことでお邪魔しに行ったところ、その当時熱心に読んでいた雑誌の中で「この中だったらこの部屋が抜群に良いね。こんな部屋に住みたいよね。」と話していた部屋が偶然その部屋だったことでした。

BEAMS AT HOME 2

BEAMS AT HOME 2

 

もちろん、上述したような別の会社にもそれぞれ良さがあり、特にお金の部分などはすごく重要なので、いくつか比較検討することをおすすめします。

時間が許すならば、オープンハウスなどのイベントに行ってみて、実際の施工事例を目で見て、手で触れて、設計士・デザイナーの方や施主に質問してみていただきたいです。

 資金計画

依頼する会社が決まり、物件探しに入る前に資金計画となります。

一体自分たちはいくらの住宅ローンを組めるのか?

そのうちリノベーション費用としていくら出せるのか?

現金としていくら持ち出しする必要があるのか?

といった計画ですね。

なぜ物件を探す前にこの計画を決めておくのが大事かというと、

物件を探していると次第に「もう少し出せば、、、」と欲が出てきてしまいます。

お金の話なので人それぞれなのですが、例えば世帯年収500万円の家庭が5,000万円の住宅を購入するとなると、月々の手取りの大半を住宅ローンが占めることになってしまい、可処分所得は雀の涙ほどしか残らないことになってしまいます。

本来「好きな街で、好きな部屋で快適に幸せに過ごしたい」と思って家を購入するものの、部屋の中は間に合わせのものだけで、ろくに外食もできずに節約の日々、、、といったこともおこりえます。

よくサラリーマンが銀行で住宅ローンを組むなら年収の7~8倍までいける、などと言われます。この「いくらまで借りられるか」と「いくら借りるか」は大きな違いです。

「なぜ家を買うのか」「家を買ってどんな毎日を過ごしたいか」を良く考えて、話し合って決めましょう。

また、予算の目安を決めたら、その後は「リノベーション費用の割合」です。

もちろん、すべてフルスケルトン(一旦部屋の中が何もない状態にする)にして1から作り上げることもできるのですが、当たり前ですがお金がかかります。そして、その後の資産性のことも考慮すると3,000万円の物件に2,000万円のリノベーション費用をかけるというのも好ましくありません。

リノベーション会社の施工事例などから、部屋の規模と素材感などでどのくらい見ておけばいいのか聞いてみて、目安を掴んでおきましょう。f:id:i_sk:20170324150715j:plain

物件探し

だいたいの金額感がつかめたら、ようやく物件探しです。

「自分たちがどう過ごしたいか」をよくイメージして街を選び、物件を選びます。

僕たちが意識したのは以下のような条件です。

・資産性や通勤のしやすさを考えて都心から遠くない23区内

・中央線沿線の雑多な雰囲気が好きなのでその界隈

他にも実家へアクセスしやすいだとか、出張が多いからターミナル駅や空港が近い方が良いだとか、海が好きだから湾岸地区が良い、などそれぞれ好みもあるかと思います。

そして条件が絞れたら、不動産会社にピックアップをお願いして、内見をする、という流れになります。

僕たちは自分たちで不動産ポータルサイトなどを見てピックアップしたマンションも含め1ヶ月以上様々な物件をみてまわりましたが、

・駅からかなり歩く

・予算オーバー

・景色が悪い(電線だらけだったり、目の前のマンションしか見えなかったり)

・管理が悪い(ゴミ集積所などを見るとわかりやすいです)

など何かしたら条件が悪く、何か妥協する必要があるのかと悩んでいたところ、たまたま不動産会社から連絡をもらい

・資産性の高い立地(駅近、景色が良い)

・適正な価格

・管理状況

これらがバランスされている物件に出会うことができました。

「出会ったら『これだ!』ってわかるものですよ」と言われていて、にわかに信じられなかったのですが2人して「これだね!」と納得して購入することができました。

決済

購入の意思が固まったら、スピード勝負です。

どこの金融機関で住宅ローンを組むかについては詳しくは記載しませんが、不動産会社に相談しながら、金利条件など自分たちでもよく調べてみましょう。

 

リノベーションする物件が自分たちのものとなり、ようやくリノベーションの設計になります。

設計編はまた次回に。